辰巳琢郎の家物語 リモデル★きらり
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元は廃墟寸前の木造アパート 下北沢のポップな家

今回辰巳琢郎が訪れたのは、シモキタの愛称で知られる下北沢。
渋谷からほど近く、人気の井の頭沿線の町です。そこに、築60年を超えるアパートを購入し、1950年代のパリのアパートをイメージしカラフルに蘇らせたMさんご夫妻のお宅があります。
 実はこの家、間口の狭い旗竿状の土地に建つ再建築不可の物件でした。
しかも、ちょっと変わった1DKの部屋が6つもある木造木賃アパート。価格は相場の半額以下ととても魅力的でしたが、ところどころにカビが生え、床も抜け落ちるのではと思うほど傷んでいました。そこで、何とかリモデルを実現したいMさんは、再建築不可物件について自ら勉強し、専門の業者にも調査を依頼しました。そして建築家にリモデルを依頼。
とは言え、建築家が初めて家を見た時、「これは・・・」と言ったまま黙ってしまったそうです。しかし、解体を進めていくうちに、露わになった天井の梁など使えそうな部分が出てきて、イメージが固まっていったそうです。
 Mさんご夫妻のリクエストは、新築並みの耐震と性能を兼ねた家。そこで、床面全体をコンクリートのべた基礎に仕上げ、湿気対策も兼ねて床を上げました。また隣家に囲まれて暗かった天井には、天窓を2ヶ所設け、明るい光が 家全体に広がるように。部屋全体の扉をカラフルな色で配色し、ご主人が趣味で集めた70年代の雑貨ととてもマッチした家になりました。
 将来は、一人暮らしの母親と同居することも考えて、1Fには押入れをキッチンに変更可能なゲストルームを設けています。自分たちの好きなモノばかりに囲まれて、とても幸せそうなMさんご夫妻でした。

設計担当:Ar.K 一級建築士事務所
http://www.ar-k.net/

 
 
 
 

【平面図】

■1階

Before

After

Before After

■2階

Before

After

Before After