辰巳琢郎の家物語 リモデル★きらり
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古民家に映える大きなテーブルの家

今回辰巳琢郎が訪ねたのは、琵琶湖の東側に位置する滋賀県彦根市。江戸時代より井伊家の居城として栄えてきた彦根城とともに賑わってきた城下町に近い、築120年の古民家を訪ねました。
W家はこの地で7代続くお宅です。10年前に奥様を亡くし、その後二人の息子さんも独立し、現在はWさんのひとり暮らしです。
リモデル前は、土間に以前煮炊きに使っていた「おくどさん」があり、居室は江戸時代に普及した典型的な「田の字型」の和室という間取りでした。何度か改修 はしていましたが、老築化が激しく、雨漏りやすきま風などがひどく、暗くて使い勝手はよくありませんでした。Wさんは、一時立替えを検討していましたが、 ご長男の「亡き母の思い出の詰まった家を残したい」という強い希望によりリモデルを決意しました。
普段一人で暮らしているWさんは、日常的に必要なものは手の届く範囲に置いて暮らすというライフスタイルで暮らしていました。このスタイルを大切にして、 変えることのないよう建築家が工夫を凝らしたアイデアが、7帖もある大きなテーブルでした。天板が人工大理石で出来た大きなテーブルの上には、朝起きてか らの身支度や、料理を作って食事をし、テレビを見てゆったり過ごす時間をまで、生活に必要なものが工夫されています。不便だった土間が、スタイリッシュな 白い大きなテーブルのあるリビングにリモデルされて、日々の生活が格段に楽になったそうです。
休みの日には、息子たちが友人を連れて帰ってくる機会も増えました。テーブルを囲んで楽しい会話が弾むと、うれしそうに話すWさんの笑顔が印象的でした。

株式会社 シナト
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