建物遺産~重要文化財を訪ねて~
バックナンバー
旧広瀬座
この建物は、伊達郡梁川町を流れる広瀬川の川岸に当時唯一の大衆娯楽施設として、明治20年(1887)に町の有志によって建てられた芝居小屋である。舞台中央には回り舞台、その床下には奈落があり、花道など芝居小屋として必要なものを備えている。舞台裏は楽屋になっていて、出演した役者たちの落書きが板壁に残されている。戦後、テレビの普及で次第にすたれてしまい、昭和61年(1986)の広瀬川氾濫の後、川幅拡張のため、現在地に移築された。木造一部二階建、入母屋造、杉木羽葺。