建物遺産~重要文化財を訪ねて~

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旧閑谷学校

「閑谷学校」は、江戸前期に岡山藩主・池田光政によって創建された、現存する最古の庶民のための公立学校。閑谷を初めて訪れた池田光政はこの地を「山水清閑、宜しく読書講学すべき地」と称賛し、地方のリーダーを養成する学校の設立を決定した。藩主の意を受けて、家臣・津田永忠が約30年かけて現在とほぼ同様の外観をもつ壮麗な学校を完成させた。最も古い姿を留める「小斎」は、藩主が臨学の際に使用する数寄屋風の建物。国宝の講堂の内部は、10本の欅の丸柱で支えた内室とその四方を囲む入側とで構成されている。開校以来、講堂の床に正座して論語を学ぶのは、閑谷学校の伝統。このほか、最も重要な施設として、孔子像を安置した「聖廟」も配されている。