建物遺産~重要文化財を訪ねて~

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旧篠原家住宅

篠原家は、宇都宮城下の東端、城下から奥州へと向かう街道に立地し、江戸時代末期から醤油醸造業や肥料商を営んだ県内有数の豪商。第二次世界大戦で醤油醸造蔵や米倉などは焼失した。主屋は土蔵造りで西面を向き、左右対象に大谷石の塀をつけ、主屋の左脇には新蔵が並ぶ。主屋は、正面に下屋庇をつけ、外壁を黒漆喰塗りとし、一階の両側面には地元産の大谷石を張った防火的な造り。栃木地方特有の大谷石張りの重厚で堅牢な造作をもつ町家建築であり、数少ない遺構として貴重である。