建物遺産~重要文化財を訪ねて~
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内子座
内子座は、製蝋業や製糸業で繁栄していた大正5年(1916)に、大正天皇即位を記念し、町民の娯楽を目的に建てられた。木造2階建、正面の瓦屋根には太鼓櫓を載せ、両脇に切妻屋根の突出部がある。内部は、伝統的な和風芝居小屋の造り。回り舞台や花道、升席などを備えている。老朽化により取り壊しの危機にあったが、町並保存事業に連動し、昭和60年(1985)復原工事を終え、町内外の芸術文化活動の拠点として再出発した。来年平成28年(2016)には創建100周年を迎える。往時の芝居小屋の姿がわかる歴史的価値の高い建物である。