建物遺産~重要文化財を訪ねて~
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<特別編>沖縄県立博物館・美術館
本土復帰後返還された米軍住宅地約250haは新都心「おもろまち」として都市整備され、当館はそのほぼ中心に位置している。首里の旧館を移転しリニューアルした博物館に、美術館を併設し、平成19(2007)11月沖縄初の複合文化施設としてオープンした。建物を囲む真っ白な外観は、琉球王朝時代の城(グスク)をイメージし、沖縄の気候風土に配慮した、遮光と通気の機能をもたせたプレキャストコンクリート板(PC板)で囲んだもの。琉球石灰に白セメントを混合したものを表面仕上げに使っている。エントランスは、クバ(植物)をイメージした柱が立ち、上部の広がりからは自然光が取り込まれている。美術館展示室は可動式壁を備え、展示物に合わせ柔軟なスペース構成が出来る。鉄筋コンクリート造。設計は石本建築事務所。