建物遺産~重要文化財を訪ねて~

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石谷家住宅

石谷家住宅は、山林経営を主として営んでいた旧家の住宅で、大正8年(1919)から昭和4年(1929)にかけて屋敷全体の造営が行われた。3000坪の広大な敷地の中央に建つ主屋は、昭和3年(1928)に竣工。智頭地方特産の良質な杉材などの銘木を用い、高度な架構技術により宏壮な土間空間を持つ大型の建物で、座敷の細部意匠も洗練されている。主屋を中心に、座敷棟や米蔵が並ぶ。石谷家住宅は優れた意匠を持つ大型の近代和風建築として重要であるとともに、室の高い土蔵などの附属屋や庭園がよく残り、豪壮な屋敷構えを伝えている点でも価値が高い。