建物遺産~重要文化財を訪ねて~

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 明治生命保険相互会社本社本館

明治生命保険相互会社本社本館

鉄骨鉄筋コンクリート造、地上8階地下2階建てのオフィスビルで、昭和5年(1930)に工事に着手、同9年(1934)に竣工している。戦後、GHQに接収され、米・英・中・ソの4カ国代表による対日理事会の会場として使用されるなど、昭和の激動期を乗り越えて来た。設計監理は当時の建築学会の重鎮であった東京美術学校(現東京芸術学校)教授・岡田信一郎。古典主義様式の最高傑作として高く評価されている。明治期以降に洋風意匠を導入した我国の建築の一つの到達点とも言うべき建築であり、昭和期に建てられた建造物としては初めて重要文化財に指定されたもの。