建物遺産~重要文化財を訪ねて~

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 自由学園明日館

自由学園明日館

大正10年(1921)羽仁吉一、もと子夫妻が創立した自由学園の校舎として、フランク・ロイド・ライトの設計により建築された。空間を連続させて一体構造とする設計は、枠組壁式構法(2×4構法)の先駆けとも見られ、木造で漆喰塗の建物は、中央棟を中心に左右に教室棟をシンメトリーに配している。高さを抑えて地を這うような佇まいを特徴とし、プレイリースタイル(草原様式)と呼ばれ、ライトの第一期黄金時代の作風である。ライトは助手の遠藤新に事後を託し建設途中で帰国。中央棟から順位建築され、道路を隔てた南西にある講堂(設計:遠藤新)を含めて昭和2年(1927)に完成した。