STYLE BOOK

男が少年に還れるとき (12月22日(土)放送)

番組の86回目のテーマは「男が少年に還れるとき」。
男が少年に還れるとき・・・。
それは時間を忘れ、何かに夢中になった瞬間だ。そのためには、ツールが必要になる。

大人たちが夢中になるツール、それは「遊び」だ。
例えば、始めたら極限まで熱くさせるボードゲーム・バックギャモン。
ギャンブルではなく、「遊び」だからこそ本気になれる。
年齢や性別を越えた者同士が、サイコロの目に一喜一憂する。それがゲームの醍醐味だ。

ゲームの魅力は、必然性と偶然性にある。
豊富な経験と培われた頭脳で、相手を追いつめる必然。
そして、運命を握るサイコロの目の偶然。
必然と偶然が交差し、一瞬の判断が勝負の行方を左右する。
だからこそ、ゲームは楽しい。

デジタル全盛の中、アナログレコードを「遊ぶ」者もいる。
単なるノスタルジーとは違う、奥深いアナログの音。
いい音が流れる場所には、心地良い時間が流れている。
じっくりと音楽に向き合うには、ヘッドフォンではなく、スピーカーから流れる音にからだを預け、静かな時間を楽しむ。真剣に向き合うからこそ、いいオーディオで聴きたい。

好きなモノを車に詰め込んで、ふらりと出掛ける。それがキャンピングカーの「遊び」方。都会の雑踏から抜け出して、さぁ、どこへ行こうか。気が向くままに車を走らせる。そんな自由さがいい。

少年に還るということは、過去を振り返り、ノスタルジーに浸ることではない。
これからの長い人生をより充実させるために、忘れてしまった本来の自分を取り戻すことなのだ。
いつでも大切にしたい、純粋な心。だから、男の愉しみは多い方がいい。