STYLE BOOK

「サングラス」 (8月18日(土)放送)

番組の68回目のテーマは「サングラス」。
サングラスをかける。それはファッションである。
そう考えているのなら改めたほうが良い。
確かに多彩なデザインのフレームや彩りのあるレンズはサングラスがメガネ以上のファッション性を持ったアイテムであることを証明している。
しかサングラスにとって、大切なことはもっと別なところから生まれている。

サングラスの歴史の軌跡はレイバンに見ることが出来る。
1923年。北米大陸無着陸横断飛行に成功したジョン・マクレディ中尉。
彼がその飛行体験をもとに太陽光からパイロットの目を保護できるアイウェアの開発をポシュロム社に依頼。約6年の歳月が費やされ一枚のレンズが誕生する。

そのレンズを用いたアヴィエイターモデルのサングラスがアメリカ空軍に正式使用され必要を母として生まれたサングラスの歴史は本格的に歩み始めることとなる。

人工臓器の設計も手がける川崎和男が作るサングラス。
こだわったのはフレームの圧力によるsレンズの歪みを解消するアンチテンション構造。快適なフィット感のためにフレームによる側頭部への圧迫を軽減する二重構造のプレート。視認性と装着感を追求した機能構造が展開されている。

緻密な設計が生み出す高い機能性。
それと両立するデザイン。
これはサングラスが単なるファッションアイテムではなく、目的をもった実用のための道具である事をあらためて認識させてくれる。