STYLE BOOK

「リーディンググラス」 (5月19日(土)放送)

番組の55回目のテーマは「リーディンググラス」

年齢を重ねたものだけが許される、至福の時間がある。
それは1本のリーディンググラスとともに過ごす優雅な時間だ。
気に入った1冊を、時間をかけてじっくりと読む。
リーディンググラスの向こう側には常に未知の世界が広がっている。

リーディンググラスとはその名の通り、読書用眼鏡だが、実はもう1つ楽しみがある。小さく折りたためるリーディンググラスは、1度に何本も持ち歩くことができるのだ。
その日の気分やファッション、また場所の雰囲気や、相手に合わせて着替えればたった1日の間に、様々な自分を演出できる。
西洋人にとってリーディンググラスは今も人々を知識の泉へと誘う、特別な道具であり続ける。
たとえば、世界のTOPブランド「アイマジン」。
ここはリーディンググラスしか作らない。その専門性が、世界中の知識人の心をくすぐっているのだ。中でも人気なのが「スレンダーアイズ」。アメリカの前大統領も愛用していた逸品だ。落ち着いた輝きのゴールドフレーム。レンズはスペースシャトルのガラス窓や天体望遠鏡でも知られるコーニング社の平面レンズを採用。1度使えば手放せなくなる上質な1本だ。ケースの厚さはわずか7ミリ。今や折り畳み式など様々なコンパクトサイズのリーディンググラスが出回っているが、そのほとんどの技術を最初に手がけたのが、このアイマジン。本物でしか味わえない深い喜びが、ここにある。

そもそも英語には「老眼鏡」という言葉はないという。
リーディンググラス、つまり読書用眼鏡という言葉しか存在しないらしい。
読みたい本がある。その向上心が、人生の喜びだとしたら、リーディンググラスは、人生の必需品だ。