STYLE BOOK

「色鉛筆」 (5月12日(土)放送)

番組の54回目のテーマは「色鉛筆」。
自由に色を選び、感性の赴くまま、色を重ねていく。
手軽に色を操る、それが色鉛筆の魅力だ。それは大人になった今でも、変わらない喜びを僕らにもたらしてくれる。

絵の具メーカー、ホルベイン社の150色セット。そのグラデーションを見ているだけでも心が高揚する。油絵具の顔料を芯に練り込んだという、色を極めたメーカーの誇りと威厳が漂う。微妙に違う色でも、色を敏感に感じとることで、それらはみな異なった表情を持っていることに気づかされるだろう。

混色のできない色鉛筆にとって、色が豊富なのはむしろ当然のことともいえる。

六本木に生まれた新しい町、東京ミッドタウン。
ここにドイツのメーカー、ファーバーカステルの専門ショップがオープンした。
ファーバーカステルは、世界で初めての鉛筆メーカー。
この店では色鉛筆を実際に手に取り、試し描きをしてその描き心地をじっくり確かめることができる。
ファーバーカステルの色は、ドイツの豊かな自然の色。
このように色鉛筆には、メーカー独自の色、思いが込められているのだ。
色鉛筆を見れば、その国の自然の色がイメージできると言われている。
つまり「どの国のような風景を描きたいか」、そういう観点でメーカーから色鉛筆を選ぶのも一考なのだ。