番組の３８回目のテーマは「デザインインデックス（2）」。
多くのデザインには原点がある。
例えばｉｐｏｄに残る三角形の再生マーク。
これはテープの走行方向を示すために考え出されたデザイン。
ｉｐｏｄでは実際にテープが回るわけではないが、そのデザインが
我々の体に染み込んでいるため「再生していること」が、なんの説明も
必要とせずに、直感的に理解できる。

一方で、原点を持たないデザインも存在する。
これまでに存在しなかったデザインを、ゼロから生み出す。
これまでのデザインを否定することで、新たな意味を作り出す。
時代を変えるデザインは、僕らの日常を変える力を持っている。

テレビやステレオなどの日常的な家電製品。
ソニーはそこに新しいデザイン、ライフスタイルを提案してきた。
液晶テレビ・ブラビア。
今までのテレビはモノとして如何に優れた機能があるかを表現する形でデザインが行われていた。
しかしソニーの考えたデザインの方向性は異なっていた。
たとえ映像が映っていなくとも、美しく見えるインテリアとしてデザインする。
新しいブラビアは枠を透明なアクリルで囲み、まるで中空に浮いているかのような斬新なフローティングデザインを持っている。