STYLE BOOK

「寄席」 (12月2日(土)放送)

番組の35回目のテーマは「寄席」。
人が寄せ集まることから名づけられた場所「寄席」。
そこには懐かしく、温かい人のぬくもりがある。
何百年という歴史がある。
必要なのは、時間と心のゆとり。笑いが心を満たし、くつろぎを生む。

東京・上野。寄席はこの街から生まれた。
江戸時代、落語を生業とした最初の落語家、三笑亭可楽が、下谷神社で5日間の興行を行ったのが発祥となった。
鈴本演芸場は、その上野にある。
元々は講談の定石「軍談席本牧亭」として創業。それ以来150年の長きに渡り、寄席としての確固たる地位を築いている。

写真家・橘蓮二は寄席芸人を被写体とした写真を撮り続けている。
噺家の邪魔をしないで、素の表情をとらえるため、窮屈な高座の袖からシャッターチャンスをねらう。
モノクロの世界に、寄席のヒーローたちが輝きを放つ。

寄席を通じて知る、街の面白さ。
寄席のある街は、大人の楽しみに満ちている。