STYLEBOOK第171回目のテーマは「鉄道をデザインする(1)」。
2009年8月8日、富士急に新しい車両がデビューした。
その名を「富士登山電車」。
富士急の開業80周年を記念して、同社の既存列車を観光列車としてリニューアル。
この車両デザインにおいて注目すべきはその内装。
観光列車らしく、富士山麓の景色を一望できるよう、
シートに工夫を凝らしたユニークなデザインになっている。
この車両をデザインしたのが、九州新幹線のデザインでも知られる、鉄道デザインの第一人者、水戸岡鋭治。
同じ沿線でも、車両が違うだけで景色も違って見える。
デザインが加わったことで、景色が生まれ変わる。
水戸岡鋭治は同時に沿線のひとつの駅「下吉田」もリニューアルさせた。
新しくはなったが、ほっとする居心地の良さはそのまま。
デザインの力によってさらに魅力的な駅に生まれ変わったのだ。
そう、鉄道デザインとは新しい命を与えることである。
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