コラボレーション collaboration
『コドモノクニ』の魅力はなんといっても、芸術家たちのコラボレーションです。見開き1ページで、文学・絵画・音楽の饗宴が実現しました。
童謡の名曲誕生 masterpiece
「アメフリ」も「兎のダンス」も「雨降りお月さん」も絵雑誌『コドモノクニ』で初めて発表された作品です。
コドモニュース kids news
タイタニック号の沈没や関東大震災など、新聞で報道されるニュースを子どもたちに伝える役割も果たしました。
日本初の5色カラー印刷 color printing
当時日本に数台しかなかったオフセット印刷機を使い、5色カラー印刷で淡い色彩の表現が実現しました。
厚手・大判の絵雑誌 large‐sized
幼い子どもたちが何度ページをめくっても破れないように、と厚手の紙を使用。また、当時発刊されていた他の子ども向け雑誌とは一線を画する大判の紙。見開きいっぱいに自分の作品が掲載されることは、制作に関わった芸術家たちにとっても魅力的な要素だったようです。
お母様方へ to mothers
巻末には、子どものために絵雑誌を購入するお母様方へ向けた言葉が掲載されていました。そこには『コドモノクニ』の方針や子どもの教育についてのアドバイスが書かれています。
遊び play
物語や絵だけではなく、影絵や踊りの振り付けなども掲載。「遊べる仕掛け」がたくさんありました。
日本初のデザイン文字 design
童画家・武井武雄は『コドモノクニ』で、日本で初めて「文字をデザイン」しました。「コドモノクニ」のタイトルも、毎月新しくデザインされるため、ひとつとして同じものはありません。
今なお色あせないモダンデザイン modern
童画家・武井武雄を中心に、今見ても斬新なデザイン絵が数多く掲載されていました。大胆な色使いや細部までこだわった表現など「子どもに媚びない」姿勢がうかがえます。
学習・教育 learning & education
ヨーロッパの最新文化が次々と紹介された大正時代は、児童教育、幼児教育への関心が急速に高まった時代でもありました。『コドモノクニ』には、イラスト付の「日本果物地図」など、子どもたちが楽しく学習できる工夫も。
広告 advertisement
次第に「ライオンハミガキ」や「トンボ鉛筆」など企業の広告も掲載されるようになります。どれも、中面の作品を描いていた画家たちが作品と同じように手がけています。
時代を写し取る color printing
大正デモクラシーの自由な雰囲気や、欧米から輸入された文化、最新技術の登場や関東大震災、そして戦争へと突き進む激動の時代もまた、作品に反映されています。
写真 photo
当時、一般に普及されつつあった「写真」も構成要素として取り入れられていました。見開き1ページで絵と組み合わせて表現する手法が斬新です。
投稿欄 readers column
画家や作家が読者の投稿から作品を選定し、批評を書いたり、選ばれた作品に絵や文を添えて掲載することも多々ありました。『コドモノクニ』への「投稿」から、選者であった北原白秋に認められ、プロとしての道を歩みだした芸術家にまど・みちおや新美南吉がいます。
たのしい付録 novelty
毎月、付録を楽しみに絵雑誌を買う子どもたちも少なくなかったのではないでしょうか。すごろくや貼り絵、洋服の着せ替えなど、楽しい付録も『コドモノクニ』の魅力のひとつです。
ふるさと・四季折々 four seasons
四季折々の行事や風物も絵雑誌の大事なテーマでした。