坂東三津五郎がいく 日本の城ミステリー紀行
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「国宝・松本城」

"2つの顔"名城の謎

北アルプスを背景に、黒が映える松本城。天守群は国宝に指定され5重天守は現存する最古のもの、日本を代表する名城のひとつです。また、番組ナビゲーターの坂東三津五郎さんにとっても「特別」な城。中学生の時、自ら訪れた初めての城が松本城であり、「城めぐり」の原点ともいえる城です。今回は、その松本城を坂東三津五郎さんが、思い入れたっぷりに訪ねます。
現在の松本城は、石川数正とその子・康長によって造られたものです。当初は、関東へ移封された家康の押さえとして、康長が改易された後は、逆に大阪の豊臣勢力へ向けてと言う「2つの顔」を持ちました。
また松本城は、城の造り、表情も「2つの顔」を持ち、それが見事な融合を見せます。天守が造られたのは1600年、関ヶ原の戦いの直前。合戦が鉄砲などの火器を本格的に使用したものへ変化した時代。松本城も、鉄砲による戦を想定した工夫が随所に見られ「戦闘的」な表情を見せます。一方、松本城のもうひとつの特徴が、天守に連結された「月見櫓」。戦いの砦でありながら、月見をする風情溢れる顔を合わせ持つ松本城の謎と魅力に迫ります。今回は坂東三津五郎さんが特別な許可を得て夜の月見櫓を訪れます。そこからの見える月と夜空…戦乱の時代から泰平の時代へと思いを馳せます。
そして、城主であった石川数正も「2つの顔」を持った人物でした。家康の「懐刀」といわれ活躍していた数正でしたが、家康を裏切り秀吉に付きます。徳川の軍備を知りつくした数正の行動は、徳川陣営に衝撃を与えたといいます。数正の"裏切り"には諸説ありますが、深層に何があったのか?石川家の末裔を訪ねます。