映像歳時記 ~七十二候・旧暦が奏でる日本の美
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六十六候「雪下りて麦のびる」(ゆきわたりて むぎのびる)

二十四節気の暦は冬至!

「雪下りて麦のびる(ゆきわたりて むぎのびる)」
麦は越年草で秋に撒かれて発芽し、冬になると麦畑一面に雪が降りその下で静かに成長します。そして春の雪解けを待つのです。そんな力強い生命力を感じさせる冬の一場面が、今週の候になっているのです。
今回の候では、大晦日、年越しそば、初日の出、おせち、初夢など、そして元日の話題を楽しくお送りします。

12月31日は、1年の最後の日・大晦日です。
「大晦(おおつごもり)」とも呼ばれています。
「晦(つごもり)」とは、「月が隠れる日」という意味で「月隠(つきごもり)」が訛ったもの。月の末日を指します。1年を締めくくる最後の特別な末日を表すため、「大」を付けて「大晦日」「大晦」と言うのです。

年越しそば
「人生は、そばのように細く長く生きる」という考えや、そばが切れやすい事から、「1年の苦労を切り捨てよう」という意味が込められています。
年越しそばの風習が広まったのは、江戸時代中頃だそうです。元々商人の家では、月末にそばを食べる「三十日そば(みそかそば)」という習慣があったようで、大晦日のみにその習慣が残ったものと考えられています。

初日の出
1月1日「元日の日の出」の事です。
水平線を見渡せる海岸や、山の山頂、展望台などでは、美しい初日の出が見られます。
特に高い山頂で迎える太陽を「ご来光」とも言いますよね。

おせち
元々は季節の変わり目とされる「節」に、神に供え物をし、宴を開くという宮中行事で用いられていた料理の事でした。その後、節日のうち最も重要なのが正月であることから、正月料理を指すようになっていきました。また、料理の味付けが一つ一つの異なるため、「料理の基本をお節料理でおさらいする」といった意味もあるようです。

初夢
お正月の縁起物といえば、「初夢」もありますね。
今年初めて見た夢の内容で、1年の吉凶を占う風習です。元日から2日の夜、または、2日から3日の夜に見る夢を、初夢とする事が多いようです。
縁起の良い初夢といえば、「一富士、二鷹、三茄子」ですね。富士は日本一の山、鷹は強く賢い鳥の代表、茄子は「物事を成す」に通じるからだとする説が一般的です。