新・にほん風景遺産~故郷を見つめなおそう~

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鬼平犯科帳 江戸めぐり
~水のまち 浅草・深川~

池波正太郎の時代小説「鬼平犯科帳」は、実在の人物である火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳です。
江戸市中を主な舞台に盗賊から「鬼の平蔵」と恐れられた長谷川平蔵が人情味あふれる捕物劇を繰り広げる人気作品でテレビドラマ化や映画化などもされました。

今回の旅の舞台は、「鬼平犯科帳」の主人公・長谷川平蔵が青春時代を過ごした東京下町。景色は変われど、義理や人情、そして江戸っ子の粋が今も息づいています。

旅の始まりは、作中にも度々登場し、作者の池波正太郎の生まれ故郷でもある浅草。
江戸幕府が開かれ江戸の人口が急増、浅草寺への参拝客で一層賑わいました。
雷門から浅草寺の間にある仲見世商店街には約90のお店が並び、長さ約250メートル、四季折々の装飾が石畳に映える日本最古の商店街のひとつです。

浅草から隅田川をへだてた東側は、平蔵が育った本所界隈。
江戸時代に開拓され、かつては大名・旗本・御家人などの武家屋敷や町屋が立ち並んでいました。
若き日の平蔵は、義母から愛されず奉公人同然の扱いを受け、その反発から深川などの盛り場で酒や喧嘩に明け暮れ、放蕩の限りを尽くしました。

「鬼平犯科帳」青春の舞台・東京下町を旅するのは、浅草生まれ浅草育ちの俳優・中本賢。
自身の青春時代を振り返りながら、古地図を手に下町散歩、平蔵が愛した江戸の味“軍鶏鍋”に舌つづみ。
そして、かつて江戸中に張り巡らされていた水路を巡り、江戸情緒にひたります。
さらに青春真っ只中の高校生剣士や伝統を受け継ぐ“江戸切子”の職人親子を訪ね、今に息づく江戸っ子の粋、義理や人情にふれます。