11月7日(金)・11月9日(日)再放送

「絶やす事ない伝統の技 日本の心、伝統的工芸品」

東京池袋の西口にある全国伝統的工芸品センターには経済産業大臣が指定した210品目のうち150品目のが伝統的工芸品がそろえられています。
よりたくさんの伝統的工芸品を多くの人に知っていただく為、センターの2階では2週間ごとに特別展を開催しています。このほか製作体験教室や講座も行われます。
美濃焼の歴史は古く、1300年以上前に遡ります。安土桃山から江戸時代にかけて、茶の湯の流行とともに志野や織部、黄瀬戸など茶人好みの焼き物が生産されました。
新潟の燕鎚起銅器は江戸時代中頃に始りました。1枚の平らな銅板を鎚で打つ事を繰り返し、立体的な形を仕上げる事からこの名がついたと言います。
新潟の村上木彫堆朱。村上地方は平安時代から漆の産地として知られ、15世紀の初めに京都の漆職人が中国の堆朱をまねて、木彫の上に漆を塗る技法を編み出し、その技法が村上地方で寺院を建立する際伝えられたと言います。
江戸時代に始った飛騨高山の飛騨春慶は板を立体的に仕上げるまげの技法が優れており、様々な製品に生かされています。独自の製法の透き漆で仕上げられます。
大分の別府竹細工は、室町時代に行商用のかごを作って売ったのがはじまりとされています。その細やかな細工と自由闊達な造形が特徴と言えます。
江戸時代、おもに武家や商人、歌舞伎役者を中心に発達した江戸指物は、家具などの調度品を釘を全く使わずに作る精緻な技法を誇っています。主に使う原材料は桑やケヤキなどで、現在では入手困難になって来たと言います。
「伝統的工芸品」というのは、昭和49年、伝統的工芸品産業の振興の関する法律に基づき、国が指定した伝統的工芸品のことを言います。「伝統的工芸品」の要件は主として日常生活に使われるもの。製造過程の主要工程が手作りであるもの。伝統的技術または技法によって製造されているもの。伝統的に使用されて来た原材料を使用したもの。一定の地域で産地を形成しているものです。
11月13日から16日まで全国の伝統的工芸品が岐阜に勢ぞろいします。「全国伝統的工芸品まつり・ぎふ」の問い合わせは岐阜県伝統的工芸品月間推進協議会TEL058-272-8361