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19世紀フランス、屋外制作にこだわり、明るい陽光をキャンバスに再現しようとした印象派の若き画家達。彼らは発表の場を求めて、グループ展を開催するようになります。後に印象派展と呼ばれる展覧会です。 しかし第三回展を終えたあと、ルノワールら初期の重要メンバーが展覧会から離脱し、印象派展は岐路に立たされます。 印象派展存続のために立ち上がったのは、グループ長老格のピサロと、印象派の中では異色の存在だったドガという意外なコンビでした。

「踊り子の画家」と呼ばれたドガは、画家の技量を見抜く確かな目を持っていました。実は彼は、印象派展立ち上げの頃から仲間を増やす役割を果たしていたのです。 一方、「大地の画家」と呼ばれたピサロは、面倒見がよく、若手の育成に力を発揮していました。この二人の協力により、それまでとは違った役割を果たす仲間達が印象派に加わります。印象派をアメリカに紹介していくカサット、後にタヒチに渡り神秘的な絵画を描くゴーギャン、そして印象派を科学し、点描という新たな技法を作り出したスーラとシニャックです。

印象派展は第八回展で幕を閉じることになりますが、その後もロートレック、ゴッホといった個性の立った若者達が印象派の影響を受けながら育っていくことになります。 やがて、印象派に育まれた若手達は、絵画を多様化し、印象派は二十世紀絵画の扉を開けることになるのです。 第四回印象派展から二十世紀にいたる流れを、ピサロゆかりのポントワーズや、ドガが愛したパリの夜景やロンシャン競馬場の映像と共に追いかけます。


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