暦を歩く

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「桔梗」(奈良県 元興寺)

秋ちかう 野はなりにけり 白露の おける草葉も 色かはりゆく

6世紀に蘇我馬子が開いた法興寺を前身とする古刹・元興寺。境内の地中から掘り出された石仏を供養するために植えたという桔梗が、美しく咲き誇っています。かつては「きちかう(きちこう)」とも呼ばれた桔梗、平安の歌人・紀友則は、歌の中にこの「きちこう」を読み込み、夏から秋への季節の移ろいを風流に表現しました。