暦を歩く

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「雪晒し」(新潟県 南魚沼)

朝のあかあかの昇て、玉屑平上に列たる水晶白布に紅英したる景色、
ものにたとへがたし。 

寒さの中にも春の気配をわずかに感じる晴れた日に行われる「雪晒し」。これは、「小千谷縮・越後上布」には欠かせない工程で、織りあがった反物を真っ白な雪原に広げ、布についた糊や汚れ、原料のかすりの色汚れや使用して出来た黄ばみを漂泊するために行うものです。
南魚沼出身の鈴木牧之は、雪国・魚沼の生活を書き記した「北越雪譜」の中で、この雪国の早春賦を鮮やかに描写しています。