暦を歩く

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「五山送り火」 (京都府 東山)

山の端に 残る暑さや 大文字

京都の夏。東山の古刹、法然院では、本尊・阿弥陀如来の前に25個の木槿の花が並べられていました。二十五菩薩に見立てた季節の花を供える「散華(さんげ)」、この寺独自の美しい仏事です。8月16日の夜、東山如意ヶ岳に炎で「大」の字が描かれる五山送り火。京都盆地を取り囲む五つの山々に、妙法、舟形、鳥居などの文字や紋様が次々と浮かび上がります。先祖の霊を彼岸へと返すこの送り火とともに、京都の夏は少しずつ秋へと進んでゆきます。