アーシストcafe 緑のコトノハ

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2011年3月7日~3月10日
安藤敏男(清流を守るワサビ農家)

静岡県伊豆市の山里では豊かな清流を利用し、江戸時代からワサビ作りが盛んに行われてきました。代々続くワサビ農家の安藤敏男さんは、「総理大臣賞」を受賞した、ワサビ栽培のエキスパートです。良質なワサビ栽培の要は、「なんと言っても清らかな水」と安藤さんは言います。そのために重要なのは、まず水源の湧き水を大切にすること。周囲の自然を守らなければ、清らかな湧き水を得ることはできません。さらにワサビを育てるワサビ田そのものに、水を清らかにする仕組みがある、と言うのです。ワサビ田の伝統的な構造は、大きな石の上に、中くらいの石を積み、その上に小さな石、さらに砂を敷く、というもの。そうすると、水がきれいにろ過されます。ろ過された水は、棚田のように傾斜地に段々に作られたワサビ田を上段から順に潤していきます。こうしてワサビ田を通った水は、里の人々の飲料水になるほど、清らかなものになるのです。自然の力を大切にする、昔ながらの知恵が、ワサビ作りの要。安藤さんは、「ここでは人と自然がワサビを通して支えあって暮らしている」と誇らしげに語ります。