アーシストcafe 緑のコトノハ
ストーリー
2010年2月15日~2月19日
神田吉治(白川郷合掌造りを守る活動)
神田吉治(白川郷合掌造りを守る活動)
岐阜県白川村に残る、白川郷合掌造り集落。他に例を見ない木造建築の叡智が集約された家々は、1995年に世界遺産に登録されました。この白川郷を代表する築200年を超える神田家の5代目当主・神田吉治さんは今も昔ながらの暮らしを大切にし、この貴重な文化を守り続けています。高さ10m以上、4階建ての神田家は自然素材で作られた元祖エコロジーハウス。10種類以上の木々が適材適所に使われ、腐りにくい檜などは土台に、根が曲がって強度を増した赤松は屋根を支える梁にと、木の特性が巧みに生かされています。また囲炉裏から出る煙は防虫効果があり、灰も台所の食器洗いに使ったり、雪にまいて融雪に利用したりと昔ながらの知恵は今に生きています。神田さんは自らが住む合掌造りを開放し、観光客にその構造や素晴らしさを伝えると共に、自然環境の保護を唱えています。ライトアップされた合掌造りの絶景を観に訪れた多くの人々に「美しい眺めを心に刻んでこの貴重な風景を大切にして欲しい」と静かに語ります。