アーシストcafe 緑のコトノハ

古都・鎌倉の古刹、東慶寺。鎌倉時代中期、1285年に八代執権・北条時宗の夫人、 覚山尼によって創建されました。この由緒ある寺の寺庭（住職の母）が井上米輝子さん。参拝客に楽しんでもらえるようにと代々、境内に植えられてきた草花を育て、その種類は１００種以上にものぼっています。四季折々、境内を彩る花々。秋は、七草に数えられる萩や藤袴、秋明菊や秋桜、ほととぎす、りんどうなど可憐な花々が咲き誇ります。華道の達人でもある井上さんは、仏さまにも毎日のように境内の花を生けて手向けます。さらに玄関や客間にも、訪れる人の心が和むようにと庭の花々や野ぶどうなどの蔓を 素朴な生花にしつらえます。「花々は暮らしにも潤いを与えてくれる」と井上さんは 語ります。鎌倉に重ねられた時間を感じさせてくれる東慶寺。そこに息づく暮らしから紡がれる、井上さんのコトノハに耳を傾けたい秋です。

松岡山　東慶寺
神奈川県鎌倉市山ノ内１３６７
0467-22-1663
http://www.tokeiji.com/