アーシストcafe 緑のコトノハ

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2015年7月20日~7月24日
石井美千子(人形作家)

昭和30年代。それは、飢えからは解放されたけれど高度経済成長の喧噪はまだやってこない、つかの間のおおらかな時代、貧しくとも心豊かな時代でした。めんこにゴム跳び、紙芝居、時には取っ組み合いのけんか…そんな懐かしい子どもの情景を人形で表現する石井美千子さん。1993年以来、全国で開催され続けている「昭和のこどもたち展」の来場者は150万人以上を記録しています。 「高度成長期を境に、暮らしは豊かに、便利になったけれど、私たちは大事な何かを失ったのではないか。昭和30年代には人間のぬくもりが満ちていた。」と言う石井さん。石膏の型に、桐の粉と糊を混ぜたものをはめ込んで整形する伝統技法「桐塑(とうそ)」で人形を作ります。仕上げは岩絵の具。すべて天然素材を用いるのは「日本の気候風土に合い、劣化しづらいから。」何と、300年は持つのだそうです。 現在、取り組んでいるのは「海の人」。東日本大震災の鎮魂の思いをこめて、海に感謝し、互いに助け合いながら、暮らしの糧を得ていた、昭和30年代の海辺の人々を表現しています。

石井さんの展示会情報
昭和のこどもたち展
2015年4月11日(土)~5月31日(日)
砺波市美術館(富山県 砺波チューリップ公園内)
http://www.city.tonami.toyama.jp/shisetsu/bijyutu/bijyutsu.html


石井さんHP
http://www.showa-k.net