アーシストcafe 緑のコトノハ
ストーリー
2014年12月29日~2015年1月2日
三浦雅之(伝統野菜農業家)
三浦雅之(伝統野菜農業家)
奈良市郊外の里山で、伝統野菜の食文化を継承している三浦雅之さん。育てているのは、色白の「野川(のかわ)きゅうり」、仏さまの掌のような形の「仏(ぶっ)掌(しょう)芋(いも)」、細長い「ひもとうがらし」など30種以上に及んでいます。三浦さんは地元農家からタネを譲り受け、有機農法で育成。糠や雑草などを畑に撒いて土壌を肥やし、害虫はカマキリなど天敵で駆除、雑草はヤギを放し除草しています。そもそも伝統野菜は、奈良の気候風土に適しているため「育てやすく、美味しい」と地元の農家が家族のために先祖代々、タネをつなぎ栽培してきたもの。しかし、大量生産に不向きなため、いつしか風前の灯火となってしまいました。三浦さんは、その魅力を多くの人に知ってもらいたいと、2002年に農家レストラン「清澄の里 粟」を妻の陽子さんと共に開店。伝統野菜の味わい深さはミシュラン1ツ星を2012年に獲得するなど、評判を呼んでいます。そんな食文化の素晴らしさを伝える三浦さんのコトノハを、静かに味わいたいものです。
三浦さんが育てた伝統野菜が味わえるレストラン
「清澄の里 粟」 奈良県奈良市高樋町861
TEL/FAX 0742-50―1055 完全予約制 (火曜定休)