アーシストcafe 緑のコトノハ

最近様々な雑誌に取り上げられたり、若者に人気の日用品店「無印良品」で特別展示されたりと、今話題となっているほうき職人が吉田慎司さんです。吉田さんは、途絶えつつある神奈川県の中津箒の技術を基に、国産の材料を使って様々なほうきを手作りしています。震災の影響で、電気を使わない掃除道具が注目されたことも手伝って、優しい風合いで、生活雑貨としても魅力的な吉田さんのほうきに注目が集まりました。吉田さんは、ほうきの材料となるホウキモロコシという植物の穂の収穫にも携わり、糸は天然素材で染めあげるなど、丁寧な手作りを心がけています。　無農薬で丁寧に育てられたホウキモロコシの穂先は柔らかく弾力もあるため、凹凸のある場所でもゴミを掻き出してくれます。また、静電気が起きにくいので、ペットの毛などの掃除にも適しているといいます。彼の生み出す美しくも機能的な箒から、「掃除」をめぐる日本の美意識を見つめなおします。