アーシストcafe 緑のコトノハ

埼玉県飯能市で種屋を営む野口勲さんの元には独特の種を求めて、北海道から沖縄まで日本中の人々がやってきます。「野口のタネ」から育ったキュウリ、ダイコン、ナスなどは、ちょっと塩をふるだけで、何とも豊かな味わいを楽しめます。これらの野菜、形は不揃い、色はムラが沢山あって私たちが普段食べている野菜とは一見して違います。野口さんが扱っている野菜の種は、固定種といわれていて、土地土地の風土や気候に根付いて来たもの。5０年ほど前までは当たり前のように食べられていた固定種の野菜たち。高度成長の過程で大量に均一の野菜を作るには向かないと徐々に忘れられていきました。放っておけばどんどん失われてしまう「固定種」の存在を人々に知らせ、未来につなげていく。それが野口さんの目標です。