にっぽん今昔道 江原啓之のちょっと道草
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ストーリー

青森県・「津軽の心 色濃い弘前」




今回は、青森県「弘前」で道草。
青森県の西部に位置し、城下町の面影が色濃く残る町です。

弘前公園のお堀近くから道草を始めると、大きな屋敷を発見。
国の重要文化財に指定されている「石場家住宅」です。
石場家は、18代続く商家で、津軽藩の藩士がわらで作った生活用品などを調達する店としても使われてきた歴史あるお宅。
現在は地酒を扱う酒屋を営んでいます。

石場さんは、こちらの家屋に現在も住まれているとのことで、部屋を見学させてもらうことに。
暖簾をくぐると、開放感のある土間が広がり、大きな井戸が形を残していました。
さらに、畳の部屋には囲炉裏があり、昔からこの囲炉裏が家の中心になっていると教えてくれました。
今も家族や友人が囲炉裏を囲んでは談話する、大切な場所なんだそうです。

続いて、市内中心部から離れ、弘前市民の心象風景だという岩木山のふもとへ。
自然の中を歩いていると、りんご畑を発見!
青森県を代表するりんご。この時期、美味しいのは「フジ」という品種だそうです。
ひと口かじると、指をつたってこぼれるほどの汁と蜜がたっぷり!
江原も「食べるジュースみたい」と驚き!

りんごを堪能した江原は、岩木山をご神体とする「岩木山神社」へ。
山頂に社殿が建てられたのは、西暦780年。
1200年以上、守られてきた由緒ある神社です。

参道が岩木山の方角へまっすぐに続きます。
鳥居を抜けると迫力のある参門が見えてきました。

ここで江原、参門脇にある手水処を発見。
行ってみると驚き!なんととても大きな手水処なのです。
こちらの御神水は、岩木山からの恵みの水。
約200年も前の雪解け水が流れ出てきているありがたい水なのです。
長い柄杓を使って頂くと、その水のパワーの凄さに感激した江原。
体の中から清められる気持ち良さを感じていました。
そして神社の造形美に感動していた江原が、ふと驚いたものが珍しい狛犬です。ひとつは下を向いて門にしがみつき、もう片方は上向きですが門から覗き込むようなユニークな姿。
禰宜の須藤さんに聞いてみると、地元の石を切り出して作ったものだと言われているそうです。
須藤さんは、狛犬にも津軽人の明るい性格が出ているのではと考えているそうです。

昔ほど心が豊かでない時代になってしまったけれども、いつでも岩木山が見ていると感じている。
だからこそ、いつも笑顔で明るく元気に暮らすよう心がけていますと須藤さんはお話ししてくれました。
青森だけでなく他の土地の人々も、この心がけが大切だと感じた江原でした。