BS朝日開局15周年特別企画 黒柳徹子のコドモノクニ ~夢を描いた芸術家たち~

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放送内容

ピカソを驚かせた日本人!
藤田嗣治が描いた美と哀しみ

1920年代のフランス・パリで、ピカソやモディリアニと共に活躍した日本人画家、藤田嗣治。日本画独特の技法と、油彩画を融合させた斬新な画風、その独特な乳白色の色使いは人々を魅了し、"乳白色のフジタ"と絶賛された。

藤田嗣治は明治19年、4人兄弟の末っ子として東京・新宿に生まれる。家は代々、医者を生業としており、父は森鴎外の後任として陸軍軍医総監を務めた人物。当然、嗣治も、ゆくゆくは医者になることを期待されていた。しかし、5歳の時に母が急逝すると、嗣治は寂しさを紛らわすため絵を描くようになる。そして、その非凡な才能は大正2年、パリに留学して一気に開花。世界中の芸術家がパリに集まり、その才能を競い合った"黄金の1920年代"。藤田は誰もがうらやむ圧倒的な才能で、その作品は天才ピカソをも驚かせた。

しかし、第二次世界大戦が始まると日本へ帰国。活躍の舞台を日本に移す。この頃、絵雑誌『コドモノクニ』にもユーモラスな童画を描いていた。その後、太平洋戦争が始まると、藤田は戦争画にも手を染める。中でも「アッツ島玉砕」は戦争画の名作といわれるが、戦後になると一転、戦時中に戦争を賛美した画家として糾弾されることになる。失意のもと日本を後にした藤田は、再びフランスへ…。そこで彼は、子どもたちをモチーフにした独特の作品を描き始めた。

今回、藤田嗣治の世界を旅するのは、脚本家・作家として活躍する中江有里さん。ピカソを驚かせた藤田作品の秘密と、子どもたちを描いた藤田の思いに迫る!

【出演】中江有里