ＢＳ朝日開局１５周年特別企画　黒柳徹子のコドモノクニ　～夢を描いた芸術家たち～

大正ロマンを象徴する画家・竹久夢二。「大正の歌麿」ともうたわれた美人画の名手だった。大正という平和で華やかな時代の波に乗った夢二は、「夢二式美人」と呼ばれる画風を確立させるほど、数多くの美人画を描いている。

一方で、彼の作品には、美人画と同じくらい子ども向けの絵も多い。夢二が残した著書５７冊のうち半分は、子どものために編まれた読み物だった。

あどけない子どもの表情と、やさしい色合い―。夢二が絵雑誌『コドモノクニ』に描いた作品には、当時のファッション、ヨーロッパ美術の最先端、日本の伝統なども反映されていた。数々の作品の中のひとつ、『手つなご』。わらべ歌風の詩には、手をつないだ子どもたちが富士山を囲んで跳びはねる大胆な絵が添えられている。果たして、夢二はその作品に、どんなメッセージを込めたのだろうか？

生涯「少年の心」を持ち続けたといわれる竹久夢二の世界を巡るのは、女優の竹下景子。美人画から飛び出してきたような美しい着物姿で、夢二が生まれ育った故郷・岡山を訪ねる。

旅人：竹下景子