ネイチャードキュメント　奇跡の地球紀行

今回の舞台は南アフリカ、奇跡の光景をご紹介します。日本では手塚治虫の「ジャングル大帝」で有名な"神の使い"ホワイトライオンが広大なサファリにわずか数頭生息していると言います。この地にしかいない奇跡のホワイトライオンに出会う事が出来るのか。
そして南アフリカの自然が作り出す神秘の光景。荒涼とした砂漠の大地に一年の内、数日だけ魔法に掛けられたように花畑が出現し、あたりを覆い尽くします。ホワイトライオンそして神秘の花園に魅了された写真家・野村哲也さんを案内人に奇跡の光景を追います。
また、ナレーションは、今年から南アフリカ観光大使を務める女優・高橋ひとみさんが担当します。

１　旅の出発地　～ケープタウン～

ホワイトライオンと、砂漠に咲く奇跡の花畑に出会う旅は、世界で最も美しい港町と歌われたケープタウンから始まります。この地のシンボルはテーブルマウンテン。かつては海中にあったとされる1086mの頂上。そこからは青く輝く大西洋、そして遥か彼方へと続くアフリカ大陸が見渡せる絶景がありました。そしてテーブルマウンテンから南に伸びるケープ半島の先端には、世界で最も有名な岬、喜望峰があります。喜望峰で野村さんを出迎えてくれたのはネズミのような姿をした愛くるしい動物、イワハイラックスでした。

２　神秘の花畑を求めて　～ナマクワランドへ向かう～

南アフリカを縦断する国道７号線。ケープタウンを出発した野村さんは、奇跡の花畑が現れる南アフリカ北西部のナマクワランドを目指します。荒涼とした砂漠の大地に一年の内、数日だけ魔法に掛けられたように花畑が出現し、あたりを覆い尽くすのです。 砂漠に咲く花畑は、実に神出鬼没。天候によって、毎年花が咲く場所や時期もバラバラ。期待と不安を胸に、最も美しく咲いている場所を求め旅します。 道中の小さな町ではフラワーフェスティバルが開催されていました。教会も警察署も花で飾ってあります。まるで植物園のよう町を訪れます。

３　野生動物の宝庫

野村さんはアフリカの代名詞ともいえる被写体、野生動物の撮影に向かいました。 訪れたのは、サンボナ・ワイルドライフ・リザーブという私営の動物保護区です。敷地面積は日本の淡路島とほぼ同じ広さに当たります。豊かな自然環境の中で暮らす、キリン、ゾウ、チーター、サイ、カバ…野生動物たちの姿をカメラにおさめることができました。

４　奇跡のホワイトライオン

南アフリカの広大なサファリに、わずか数頭しか生息していないと言われているホワイトライオン。それは、野生では絶滅したと言われる気高い姿…。 何日もかけて広大なサファリでその姿を探します。そして奇跡が起きました。逞しい体に朝日を浴びて輝くホワイトライオンに出会ったのです。手を伸ばせば届く距離を、ホワイトライオンが悠然と闊歩していきます。 このサファリには３頭しかいないホワイトライオン。保護活動に尽力するサファリの人たちの活動も追います。

５　神秘の花畑が出現！　～ナマクワランド～

旅の最後を彩ったのが奇跡の花畑です。一年の内のわずか数日、荒涼とした砂漠が一面花畑になる神秘的な瞬間に出会いました。あたり一面に咲くナマクワランドデイジーの美しさ。この土地で生き抜いて来た野生の力、そのたくましい生命力の輝きを体感しました。 さらに、砂漠が花畑になる現象は、オーストラリアや南米の同緯度の地域にもあるといいます。一体、なぜ砂漠に花畑が出現し、なぜほかの大陸でも同じ現象が起きるのか？その謎に迫ります。