ネイチャードキュメント 奇跡の地球紀行
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南極のペンギン&世界のかわいい動物たち
ナビゲーター:宮崎美子
前半は、南極のペンギンと季節限定で開く郵便局の夏を追いかけます。
南半球の南極に夏が訪れるのは11月。南極大陸の西にある南極半島には、3000羽ものジェンツーペンギンが繁殖のためにやってきます。ここで巣を作り、伴侶を見つけ、卵をかえし、子育てをするのです。
同じ時期この地で4か月だけ開くの郵便局があります。そこにはたくさんの観光客がやってきます。彼らは世界最南端の郵便局から絵はがきを出すのが、楽しみのひとつなのです。スタッフも、人々を迎えるための準備を始めます。
ペンギンたちの子育てには多くの試練が待ち受けています。卵を狙うカモメとの闘い、そして他のペンギンに巣を作るための石を盗まれ、時には夫婦げんかもします。さらに、2羽ずつ生れるヒナたちにも強いほうだけが生き残る、という過酷な運命が待っているのです。郵便局のスタッフたちは、ペンギンの生活をじゃましないように、そして観光客にも快適に過ごしてもらうように、一生懸命活動します。そして、夏が終わる3月の初め。無事に一人歩きを始めたヒナが海で泳ぎを覚える頃、郵便局からは今年最後の郵便が発送され、スタッフたちは人生を変えるほどの貴重な体験に感謝しながら、帰国の途につくのです。
後半は、動物たちの可愛らしさを、「形」「行動」「声」に焦点をあてて探っていきます。
もともと肉食のパンダは栄養価の少ない笹(ささ)を主食にするようになって、あごの骨や筋肉が発達し、体の大きさに比べ、頭蓋骨が大きくなりました。パンダの体型がかわいらしく思えるのは、体に比べて頭が大きい人間の赤ちゃんを愛らしく感じるのと同じ理由だというのです。ほかにも、大きな目をしたサルの仲間スローロリス、大きな耳を持つキツネの仲間フェネック、さらに、フワフワの毛を持つラッコなど、様々なかわいい動物が登場します
そして、愛らしい動物たちの行動にも生態が深く関わっていました。
ゾウは鼻を自由自在に動かせますが、うまくなるには練習が必要です。幼いゾウは鼻も短く、使い方も不慣れなので、その姿はコミカルでかわいらしく見えます。さらに、ペンギンのよちよち歩きや、木に抱きつくコアラ、動物の声にもかわいさを感じます。
そして、動物たちの声も「かわいい」と感じる要素の1つ。チンパンジーの笑い声は本当に喜んでいるようで、砂漠のカエルの奇妙な声は、実は威嚇のためでした。そして、人間の最も身近にいるネコが、喉を鳴らす声の秘密にも迫ります。