ネイチャードキュメント 奇跡の地球紀行

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BBCスペシャル  地球誕生の謎に迫る!

ナビゲーター:宮崎美子

BBCプレゼンターのリチャード・ハモンドが、地球と宇宙誕生の謎に迫るシリーズ。太陽系で生命が存在するただひとつの惑星、地球。このかけがえのない私たちの星は、どのように誕生し、生き物が暮らすことのできる環境になったのか? そして、地球と宇宙にはどんなつながりがあるのか?
番組では「実際に地球と宇宙を作ってみよう」というユニークなコンセプトのもと、その成り立ちを探っていく。舞台となるのは、広大な砂漠にそびえたつ超巨大な仮想の塔「地球建設タワー」。まるでそのひとつひとつを組み立てていくように、大迫力のCGで、地球と宇宙創造の現場が描かれる。また、リチャードは各地の研究者たちとともに、様々な実験を通して地球や宇宙ができるまでの仕組みを分かりやすく解説。基本原理から、NASAによる最新の研究、ダークマターの存在までを楽しく紹介する。果たして、地球と宇宙の誕生に秘められた謎とは…。

今回は、女優、宮崎美子が東京・三鷹市にある国立天文台から番組をナビゲートする。1929年(昭和4年)から1998年(平成17年)まで観測に使われた大赤道儀室(国の登録有形文化財/ドームの直径14.5m、高さ19.5m)を見学。こちらにある65cm屈折望遠鏡は、屈折型の望遠鏡としては日本最大口径を誇っている。そして、太陽系の大きさを140億分の1に縮め惑星の特徴を歩きながら学べる「太陽系ウォーク」で、一番遠い土星(太陽から14億Kmが約100m)まで歩いて、その距離を体感。宇宙の魅力を伝える。


太陽系で地球だけに生命が存在するのはなぜだろう? その謎を探るべく、リチャードは地球を作ってみることにする。仮想の「地球建設タワー」で地球の誕生を再現するのだ。まずは、大型トラックが運んできた鉄などの材料をチリとガスの状態にして混ぜ合わせる。そこへ静電気を加え、小さな塊にする。さらに重力を加えると、それは1つの大きな塊になり始め、隕石(いんせき)との衝突を繰り返し、惑星へと成長していった。表面はマグマの海。地面を固めるには冷やさなければならない。あとは水が必要だが、もともと地球を形作ったチリの中には水分が含まれていた。その水分が火山の噴火により水蒸気となって雨雲を作り、海ができたのだ。空気も作る。青い地球の完成だ。しかしグラグラと揺れ、安定しない。現在の地球が安定しているのは月の重力が働いているためだった。地球に月を与えるリチャード。こうして生命誕生への道が開かれたのだった。
では、地球と宇宙にはどんなつながりがあるのか? その謎を探るため、リチャードは、今度は宇宙を作ってみることにする。宇宙の始まりはビッグバンによってもたらされた。その後、水素から星が生まれた。星は光を放ち、その過程で他の物質を生み出していった。爆発した星は、新たな星の材料となった。そしてついに太陽系が誕生する。中でも、生命が存在する地球は独特だ。太陽からの距離がちょうど良かったのだ。あとは無数の銀河を作れば完成だ。しかし、銀河を作り終えると、すべてがバラバラに崩壊し始めてしまった。ある重要なものが足りなかったのだ。それは「ダークマター」。目に見えないが、宇宙の85%を占め、宇宙全体をひとつにつなぎとめる役目を果たしているという物質だ。リチャードは宇宙にダークマターを加え、銀河を再びひとつにまとめることに成功する。目に見えないダークマターの重力が、地球と、遠く離れた星々をつなげているのだ。