王様の家

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ストーリー

【2013年9月11日(水)放送】 第3話 「王の醜聞」

写真週刊誌の『胡桃沢陽介、夜も堂々のキングぶり』というショッキングな記事によって平井家に激震が走る。掲載された写真には、陽介(市村正親)が女性と親密そうに過ごしている様子が写し出されていた。
「これはまずいですよ。社会の悪に鋭く切り込む胡桃沢陽介が、不倫なんて……」
早々と番組内で謝罪するよう薦めるマネージャーの牧野(石倉三郎)であったが、陽介にその気はなく、けっして真相を打ち明けようともしない。
「奥様を悲しませるようなことだけはいけません!」
若い時代に節子(岡田奈々)が支えてきたからこそ、今の陽介がある。自らが離婚を経験し、一人で歳を重ねることの切なさをよく知っている牧野は、何としてもこの記事が節子に知られないよう気を揉む。
しかし、男たちが隠し事をしていることを見抜いた節子の前に、川崎(春川恭亮)が口を割ってしまう。
「この人、誰なんですか?」
節子に問い詰められても、陽介はけっして白状しないばかりか、開き直ったような態度を取る。
「この人のことを悪く言うな。この人はとてもいい女なんだ」
陽介の物言いに一同は失望する。信頼し合って30年も一緒に働いてきた牧野も憤りを隠せない。節子は戸惑って家出を決意し、翔(要潤)や有沙(佐津川愛美)も陽介の元を離れていく。まさに牧野が忠告していた一人の寂しさを陽介は味わおうとしている。
そんな時、ある一人の女性が訪ねて来る。「ミッちゃん」と陽介が親しそうに呼ぶその女性は、杉野充子(岡まゆみ)といった。
節子とも周知の仲。そして、牧野とも。
「俺の元女房だ」
充子は離婚した牧野の元妻であった。
よく見ると、写真週刊誌の記事で陽介と一緒に写っていた女性のシルエットに似ているようだ。
「陽介、お前、俺の元女房に手出しやがって!」
充子の口から、陽介と充子の密会の真相が明かされた。
陽介は一人で寂しく生きている牧野のことを思いやり、もし気持ちが残っているなら牧野のもとに戻ってやって欲しいと充子に頼んだのだ。牧野が離婚したのも、陽介に付きっきりだったことが原因に違いないと陽介は責任を感じているのだった。それが、その夜の真相である。
「私、今度再婚するんです……」
牧野のかすかな望みは、はかなくも潰えた。
充子は新たなスタートを切ろうとしている。もう牧野のもとへは戻らない。失ってしまったものの貴さを噛みしめながら、在りし日に思いを馳せるのだった……。