家族法廷

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ストーリー

【2012年2月22日放送】 最終話  「涙の判決」

冴子(ミムラ)が家政婦紹介所の旅行で家を空けることになった。いつも住み込みで働き詰めの身なのだから気晴らしも必要であろうと、達彦(長塚京三)らは快く送り出す。
「たまには家のことは忘れて、ゆっくり羽根伸ばしてきて」
留守の間、料理は久美(松永玲子)が、掃除は朋子(岩崎ひろみ)がと分担することに決めて張り切るが、案の定、料理をしても掃除をしても失敗ばかりで、小野寺家はメチャクチャに。冴子のありがたみばかりが身にしみるのだった。

そんな折、家を覗いている不審な男がいることに気がつく。顔を隠した長髪の男だ。しかも、何度か無言電話までかかってきていた。
・・・・・・ストーカーではないか。みんなで心当たりを思い起こしてみる。
「もしかして、冴子さんのダンナさんってことはない?」
それが、可能性としては最も高そうであった。
そこに、冴子が旅行から戻ってくる。みんな気まずさを隠して平静を装っているのだが、様子が明らかにおかしい。あまりのよそよそしさに、冴子は異変に気がついた。
「私にお気に召さない点があるなら、はっきり仰っていただけませんか?」
仕方なく達彦は、ストーカーの件を冴子に話した。その男の容姿から、冴子の夫である可能性は十分にあるようだ。
冴子は、小野寺家の面々に迷惑をかけてしまったことで、責任を感じていた。自分が離婚の件に片を付けないままで家を飛び出してきたことが原因なのだ。
それ以降も無言電話が続くと、達彦は電話に向かって毅然とした態度で言い放った。
「冴子さんは我が家の家族も同然だ。手を出したら許さない!」
その言葉に、冴子は胸を打たれる。

「これ以上、皆さんにご迷惑はかけられません。夫と会ってきます」
冴子は離婚問題にケリをつける決意をした。
男たちは心配してボディーガードを申し出るが、冴子は一人で夫との約束の場所へと向かった。
そんな時、朋子が封筒を見つける。中を見ると冴子の退職願であった。辞めるつもりで出て行ったのだ。
そう思うと、冴子への情がふつふつと沸いてくる。これまで冴子と接した日々の思い出が、みんなの脳裏を走馬燈のように駆け巡るのだった。
「あの人の帰る家は、ここだけだ」
冴子がそのまま戻らないのかと思うと、いてもたってもいられず、達彦は思わず探しに出ようとする。

そこに、冴子が戻って来る。はっきり離婚したい意志を告げ、夫の同意を取り付けたのだ。
「短い間でしたが、ありがとうございました。私、一生忘れません」
礼を言わなければならないのは、達彦の方であった。冴子は小野寺家を支え、一緒になって悩んだり励ましたりしてくれた。今では冴子なしでは生活もできない有り様だ。幸子を失った小野寺家にとって、冴子は新しい家族のような存在に違いなかった。
達彦は、真顔で冴子に"判決"を言い渡す。
「主文・・・」