家族法廷

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【2011年12月28日放送】 第2話  「離婚前夜」

家族が勢揃いする中、久美(松永玲子)が有名店のケーキを買ってきた。開けてみると、7個。達彦(長塚京三)・久美・朋子(岩崎ひろみ)・良弘(TETSUYA)・健一(六角精児)・孫の由加(宮﨑香蓮)と亮太(小林海人)、そして家政婦の冴子(ミムラ)。みんな甘いものには目がない。遠慮する冴子を差し置いて、ケーキにありつけなかったのは健一だ。
「あなた、メタボなんだから食べなくていいのよ」
久美が冷酷に言い放つ。虐げられて陰が薄いのは毎度のことではあったが、この日はいつも以上に落ち込んでいる健一。実は、健一もケーキを買ってきていた。この日は久美との結婚記念日だったのだ。しかし、久美は覚えていない。結婚以前のような可愛らしさはなく、今では寝顔しか見ることがない。健一は悔しさを噛みしめ、買ってきたケーキを夜な夜なヤケ食いするのだった。

翌朝、亮太が一枚の紙を達彦に見せた。家の中で拾ったというのだ。
「この漢字、何て読むの?」
達彦は、思わず目を疑う。・・・・・・離婚届ではないか。この家の中で結婚しているのは久美と健一しかいない。まさか、二人が離婚しようとしているのか。
達彦は秘密裏に事態を収束させようと試みるのだが、あえなく失敗。離婚届の存在は家族全員の前に晒されてしまい、大騒動に発展する。
「この離婚届は誰のものなんだ? 事実関係を確認する」
達彦を中心に、裁判のような形式での尋問が始まった。みんな健一を疑っているが、健一はそれを認めようとしない。
「男らしくないわね、コソコソ離婚届なんか用意して。不満があるならはっきり言えばいいじゃない!」
「じゃあ、言わせてもらう!」
久美に面罵されるばかりだった健一にも、ついに火がついた。日頃から腹に据えかねていた思いが爆発してしまったのだ。
そんな騒動を、冴子は終始もどかしい気持ちで見つめていた。件の離婚届は、冴子が落としたものなのだが、言い出せない。
その夜、冴子は決心して達彦に打ち明ける。事情を知った達彦は、事態を丸く収めようとするのだったが、時すでに遅し。健一は離婚する決意を固めてしまっていた。もはや、離婚届が誰のものであるかは関係ない。

達彦と冴子は、久美らに結婚当時を思い出させようと作戦を練るのだったが、うまくいかない。
「皆さん、お世話になりました。実家に帰らせていただきます」
健一は家を出て行こうとしていた。
「待ってください。この離婚届、私のなんです!」
いてもたってもいられず、冴子は告白した。自分は離婚しようとしており、こんなに家族思いの温かい家庭が羨ましい、と。
「絶対に別れないでください!」
冴子の言葉は、意固地になっていた健一と久美の心を揺さぶるのだった・・・・・・。