ザ・インタビュー ~トップランナーの肖像~

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3月12日(土) ゲスト:前田吟 (俳優)

俳優・前田吟。
1944年、山口県防府市生まれ。物心もついていない4歳のころ、母を亡くす。ところが、小学校4年の時、近所の人から衝撃の事実を告げられた。「お小遣いをくれに来たあの人が、あんたの本当の母親だよ」。実は、亡くなった母、そして父も、実の親ではなかったのだ。その後、育ての父も病を患って他界し、天涯孤独に。
親戚中を転々とした前田青年は、高校を中退すると、自由を求めて単身大阪へ。働きながら役者を目指し、俳優座養成所の門をたたく。しかし、前田と同期の15期生は、夏八木勲、地井武男、大地貴和子、村井国夫、林隆三、原田芳雄…と、実力派ぞろい。演劇青年の中で、前田だけは浮いた存在だったという。「その芝居、公演したらいくら取れるの?」演劇論よりも、生活が優先の苦労時代だった、と振り返る。
その後、前田は自身の代表作となる作品に出会う。名作「男はつらいよ」で、主人公・寅さんの妹さくらの夫役に抜てきされたのだ。そこには、ある意外な運命のいたずらがあったという。その真相とは? また、渥美清との秘話も赤裸々に明かす。本番中も休憩中も“寅さん”を演じていた、台本は200パーセント頭に入っている…など、シリーズ48作全てに出演した前田だからこそわかる、渥美清の知られざる素顔とは?
そして、前田が大きな影響を受けた、山田洋次監督とのエピソードも。「監督の教えを守れば、一生役者で食っていける」と考え、“役者の勉強はよく映画を見ること”という監督の言葉を実践。特に50回以上も視聴した映画「七人の侍」は、カット割りから次のセリフまで全て頭に入っているという。武田鉄矢と共演した際には、ひそかに「七人の侍」テイストを芝居に取り入れたりもした。「七人の侍」が前田に与えたインパクトとは? そして、監督から言われた一言「芝居はするな」の真の意味とは?
インタビューは、前田ゆかりの場所、柴又の高木屋で行われた。映画「男はつらいよ」で寅さんの実家・とらやのモデルとなった団子屋だ。昔なじみの和やかな雰囲気の中、俳優・前田吟の知られざる「裸の履歴書」が明かされる!

3月13日(日) ゲスト:髙田明 (ジャパネットたかた創業者)

「ジャパネットたかた」創業者、髙田明。
1986年、長崎県佐世保市で、観光写真の撮影や商品販売などを手掛ける小さな町のカメラ店を始める。髙田に転機が訪れたのは1990年、地元でラジオショッピングを始めた時だった。わずか5分間のラジオ出演で50台のコンパクトカメラを販売、100万円を売り上げる。メディアを通じた通信販売の面白さに魅了された髙田は、94年にテレビショッピングへと進出、そこから快進撃が始まった。その成長の原動力は、何といってもテレビ番組で見せる髙田のパフォーマンス。甲高い、長崎なまりの独特な声は、どんなタレントよりも強烈な印象を残し、視聴者をくぎ付けにした。髙田の説明に、商品は飛ぶように売れ、事業は右肩上がりで拡大していく。そして2015年、長男・旭人(あきと)さんに会社を託して、社長を退任。その後、1年間は番組に出演を続けてきたが、今年1月15日を最後に“番組の顔”からも退くことになった。
創業から今年で30周年。しかし、そのうちの大半は“失われた20年”“長引く不況”といわれるほど「物が売れない、売りにくい時代」だった。そんな時代になぜ、ジャパネットは右肩上がりで成長できたのか? なぜ、ジャパネットから商品を買いたくなるのか? そんな難問に髙田の出した答えは、極めてシンプルなものだった。
順風満帆に成長を続けるジャパネットに大きな危機が訪れたのは、2004年。最大51万人ともいわれる大量の顧客情報の流出が判明したのだ。真相が解明するまで営業の自粛を決断するも、その間の損失は約150億円にも達したという。会社の存続すら保障できない状況で、髙田は何を考え、何を決断したのか? 髙田流、危機対応とは?
60歳になるころには、事業継承を考えていたという髙田。その根底には、“100年続く企業”を実現させたい、という思いがあった。髙田にとって、会社とは? 仲間とは? そして、人生とは…? 髙田明の人生哲学に迫っていく。さらに、メディアではほとんど語ったことがない妻の話や新たに設立した新会社、そして意外な夢まで…。髙田節満載、知性と示唆と教養に満ちた、エンターテインメント満載の1時間!
インタビュアーは、スポーツキャスター・松岡修造。松岡はジャパネットの番組に出演したことがあり、髙田の自宅に夕食に招かれて一献かわしたこともあるという。今まで数々の取材・インタビューを受けてきた髙田が相手とあり、「セオリー通りのインタビューではだめだ」と語る松岡。果たして今まで誰も見たことのない、髙田明の新たな一面を引き出すことができるのか?