映画情報

2014年10月20日
第27回東京国際映画祭が10月23日開幕、韓国映画『メイド・イン・チャイナ』のワールドプレミアも

今年で27回を迎えるアジア最大級の映画の祭典「東京国際映画祭」が10月23日から31日までの9日間にわたって六本木ヒルズ(港区)、TOHOシネマズ日本橋(中央区)ほか都内の各劇場及び施設・ホールにて開催される。
メイン部門の「コンペティション」のほか、さまざまな部門があるが、新進気鋭のアジアの才能が集結、アジア・ヤング・コンペティション部門「アジアの未来」において、韓国映画『メイド・イン・チャイナ』がワールドプレミア上映される(TOHOシネマズ六本木ヒルズ10月25日11:00、10月27日17:40)。中国で養殖ウナギの輸出業を営むチャン。韓国の品質検査で水銀が検出され、輸出が禁止になってしまう。起死回生を図るチャンは韓国への密入国を決意する――。鬼才キム・ギドクが脚本を担当した本作は、食の安全など時事的なテーマも盛り込まれた作品。5月に入隊したパク・ギウン(『シークレット・ミッション』)、そしてハン・チェア(ドラマ『未来の選択』)が主演を務めている。
また、世界各国の映画祭受賞作や話題作を紹介する「ワールド・フォーカス」では、韓国映画『アトリエの春』が上映(TOHOシネマズ六本木ヒルズ10月25日14:20、10月26日20:40)される。1969年、ベトナム戦争が韓国にも暗い影を落としていた時代。全身の麻痺が進む難病を抱えた天才的な彫刻家ジュングは、妻ジョンスクの勧めで湖のある美しい村で療養している。創作を断念し、生きる希望も失った夫を見かねたジョンスクは、モデルを探して夫の創作意欲を回復させようと思い、村で見かけた若いミンギョンを連れてくる。ミンギョンはふたりの子持ちで、夫から虐待されていた。湖畔のアトリエでミンギョンをモデルに創作を再開したジョンスクは徐々に快復し、ミンギョンもまた生活のつらさから解放されて明るくなり、ふたりは親密になっていくが…。激動の60年代を舞台に、障害を持つ彫刻家と妻、そしてモデルの女性、それぞれのキャラクターが克明に描かれ、強い印象を残す。チョ・グニョン監督は映画美術ディレクターとしてキャリアを積んだのち、『26Years』(13)で監督デビュー。ミラノ国際映画祭で大賞・撮影賞、そしてミンギョン役のイ・ユヨンが主演女優賞を受賞した。
東京国際映画祭のスケジュールや上映作品、関連行事等詳細は公式サイト(http://2014.tiff-jp.net/ja/)で。