映画情報

2014年9月8日
鬼才キム・ギドクの意欲作『レッド・ファミリー』が10月公開

第26回東京国際映画祭、最大の話題をさらい、圧倒的な絶賛評で観客賞受賞。鬼才キム・ギドクが脚本、編集、エグゼクティブ・プロデューサーを務め、イ・ジュンヒョン監督がメガホンを取った北と南の「家族」に挑んだ、温かくも切ない衝撃に嗚咽がとまらない、驚異の感動作『レッド・ファミリー』が間もなく公開される。
人もうらやむ理想的な4人家族、実は、母国からの使命を遂行し続けるために、家族を演じている北朝鮮工作員チーム「サザンカ班」。ひとたび家に帰り、玄関のドアを閉めると、階級に即した超体育会系。母国の命令を遵守するスパイの顔に一転する。
隣に住むのは、くだらないことで日々罵り合い、犬も食わないけんかを昼夜かまわず垂れ流すしょーもない一家。母国の家族の安全のために、意に即さない苦しい任務をこなし続ける緊迫した日々を送っているサザンカ班の事情など知る由もなく、チャンスあらば鍋を手に突然おしかけてくる。工作員たちは、「資本主義のバカたちが。」と毒づきながらも、彼らに許されない憧憬を抱いたり、共に暮らしながらも、監視しあい、規制しあわなければならない偽家族に、しかし少しずつ心を許していく。そんなある日、サザンカ班・夫役の、母国に人質にとられている妻と子が脱国に失敗したことから事態は暗転し始め…。
いびつで不完全で危険な‘ニセ家族’が突きつける、本当の家族愛とは――。出演は、キム・ユミ、チョンウ、ソン・ビョンホ、パク・ソヨンら。『レッド・ファミリー』(配給:ギャガ)は10月4日(土)新宿武蔵野館他全国順次公開。