にほん風景遺産

被災地リポート　宮城・石巻　あの風景は・・・　豊穣の海を訪ねて

2011年3月11日。東日本大震災。
石巻は宮城県下最大の人的被害を出しました。そんな甚大な被害を受けた被災地を、以前番組で取材した長面浦と石巻市沖合に浮かぶ網地島を風景案内人・加藤千洋さんが再び訪ねます。

石巻の沖１５キロに位置する網地島は震源に最も近い島で、震度６弱の揺れが島を襲いました。島の一角は津波の影響で道路や石垣、岸壁や防波堤も破壊されています。以前会った人々の安否は？今どうしているのか訪ねます。脱サラして漁師をしている田中さんや島にＵターンして島の情報をＨＰで発信している斎藤さん一家、定置網漁の拠点の番屋で名物おかあさんらと再会します。そして加藤さんは震災から半年経った島の様子を伺います。
北上川河口に位置する長面地区は、津波によって水没。死者・行方不明者104人の大きな被害を受けました。かつて長面浦は海水と周囲の山の沢から流れ込む栄養豊かな真水が混じった汽水域です。
長面浦にある「民宿のんびり村」を２年ぶりに訪れた加藤さん。坂下さん夫妻と無事に再会できたものの、津波の影響で建物が浸水したり被害を受けていました。それでも漁に出たり、改修工事をしたり、「民宿のんびり村」を再開しようと頑張っている坂下さんの前向きな姿がありました。

東日本大震災から約７カ月。瓦礫の山が残り復旧もまだ緒についたばかりですが、その中で生活の再建に懸命に取り組む人達の姿に心打たれる旅となりました。