素晴らしき世界の祭り

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ボイ・ブンバ (ブラジル)

豊かな文化を誇るブラジルの祭りには、先住民、ポルトガル系、アラブ系の住民による影響が表れている。アマゾナス州の町、パリンチンスでは、民間伝承をもとにした祭り「ボイ・ブンバ」が開かれる。「ボイ・ブンバ」とは、簡単に言うと「雄牛を殴る」という意味。民間伝承によれば、美しい妻を喜ばせようと、夫が自分の一番愛していた雄牛を殺したところ、村の聖職者は、雄牛を蘇らせるほど楽しい祝典と宴を開くよう、村人たちに呼びかけたという。「ボイ」とは、この地方の人々の歴史を祝う音楽とダンスのスタイルのことでもある。この祭りでは、パフォーマーのグループ2組が、ダンスと歌、バンド演奏で競い合う。毎晩、この2組は、この地方独特のパフォーマンスを見事に披露し、相手に勝とうとしのぎを削る。競争は熾烈だが、フェアプレー精神に背くことをしてはならず、もしした場合には減点される。3晩目の決選最後の夜、パフォーマーたちが審査員の判定を待ちうけるなか、期待と興奮は頂点に達する。
「Off the Beaten Path(踏みならされた道を外れて)」のコーナーでは、マナウスからパリンチンスまでアマゾン川を行く1日の船旅に出かける。その途中、川沿いには熱帯雨林や低地が現れ、カヌーで浸水林を抜ける。浸水林では、2メートルほどにもなる葉を持つ巨大なスイレンを見ることができる。浸水林は、他の地域には見られない、驚異的な自然現象だ。
「Culinary Delights(おいしい料理)」のコーナーでは、活気あふれるマナウスの市場を訪れ、ブラジルの国民的料理「フェジョアーダ」(豆の煮込み)と、ガラナ(アマゾン先住民が儀式で飲む飲み物)を紹介する。