中国神秘紀行

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作品内容

古道 水都をゆく ~雲南省~

およそ800年の歴史を持つという古道と水の都、麗江。
その魅力は、美しい水にあると言える。街を巡る水路は、清らかで庶民の生活を潤し、西南シルクロードの交易の街としてかつての旅人の喉を潤した。
そして、石畳の道に石橋、つづら折りに立ち並ぶ瓦屋根の家並み。実にその姿は、しっとりとした落ち着きを放ち漢詩に登場してきそうな情緒的な雰囲気が街を形作っている。かつての旅人は馬を引き連れた商人たちで、馬幇(まほう)と呼ばれた。馬を利用した人々が行き交った証拠に、石畳には馬のひずめの形をした窪みが数多く見られる。彼らが、食したグルメが残っている。バター茶やチーズなど携帯に便利なものが多い。この街は、交易の街と発展する中、様々な少数民族が住み着いた。その中のナシ族は、トンパ文字という独特の象形文字を持つ。
彼らの代表的な鍋料理があるが、その見た目や味付けは日本のチャンコ鍋に似ていて面白い。ナシ族は、独特の音楽文化と踊り(トンパ踊り)を今に伝え、観光客に披露される。老人による伝統音楽、老人バンドは旅人の心を癒す。
また、ナシ族の美人姉妹の家庭を訪ね、ナシ文化の伝統を見つめる。
美しき水都、麗江の水は、どこから流れてくるのか?その水源を求めてゆく。麗江の人々に神の山として崇められる標高5000mを越す玉龍雪山は、巨大な氷河がある。その透き通るような氷河に水の源流があった。
麗江は、水の恵みによって多くの民族が行き交った民族の十字路ともいえる街だ。中国では、こういった街には外敵から町を守る為に、通常外壁や城壁で町を囲む。しかし、麗江に壁はない。これは、中国独特の風水から生まれた町づくりからきている。壁のない町は、多くの人々を美しい水を町にもたらし町を発展させてきた。壁のない町が、人々の文化を心を豊かにしてきたともいえる。今や、世界文化遺産の観光の町として変貌しつつある麗江。ヨーロッパ、日本と世界各国から人々が訪れる理由は、開放的で優雅な美しさが町に秘めているからだ。

初回放送:2008年4月18日