カーグラフィックTV

  • トップページ
  • バックナンバー

ストーリー

11/13(火)の放送
忘れ去られた'500'

Fiat 500

いま、イタリアではフィアットチンクエチェントの復活が大きな話題になっていることはご存知のとおり。3代目となるこの「新フィアット500」は小さなヘッドライトと丸っこい全体的なシルエットやメーター周りなどがNUOVA 500の雰囲気を残している。フォルクスワーゲン・ニュービートルやBMWによるMINIと同じレトロ手法によるモデルである。エンジンやサスペンションなどの多くは、フィアット・パンダのものを流用している。

Cinquencento

しかし、日本でも熱狂的に愛されてきた例のチンクエチェントと、今度の生まれ変わりとの間には、もうひとつ、数奇な運命をたどった、小さな四角いチンクエチェントが存在した。もはや忘れ去られようとしているそのクルマは、もう15年も前に誕生。名前は2代目NUOVA 500の愛称にあやかったもので、「500」という数字では無く「Cinquecento」とアルファベットで綴られ、日本にはついに輸入されることはなかった。

FIAT NUOVA 500(Cinquencento)

これは1957年から1977年まで生産され、空冷エンジンがリアに搭載され、正式名称は「FIAT NUOVA 500(新フィアット500)」。しかし、一般的には、イタリア語で"500"を意味する「チンクエチェント」の呼称で知られている。アニメ「ルパン三世」でルパンの愛車の一つとしても有名。独特の丸みを帯びた形状は、少しでも軽く仕上げるために、使用する鉄板を減らすため、表面積を減らす意図もあったという。