文化遺産の旅
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愛知県 豊川・豊橋編



今回の訪問地は、愛知県。豊川市から豊橋市へと歩き、東三河の文化を紹介する。

旅の始まりは、豊川市から。旧東海道、赤坂宿の旅籠・大橋屋を訪ねた。創業は、江戸時代。建物も、三百年の歴史を持つ文化財だ。驚いたことに、今も旅館として営業を続けている。広重の浮世絵に描かれたままの光景が、目の前に広がっていた。

旧赤坂宿を発って、豊川稲荷へ。声の旅人・寺田農は、貴重な仏像と対面する。普段は公開されない、という本尊の姿も拝むことが出来た。

旅は東に進んで、豊橋市に入った。旧豊川電話中継所は、昭和初期の近代遺産。かつては、長距離電話をつなぐ通信施設があった。今は建物だけが残り、民間企業の社屋に生まれ変わっている。声の旅人は、随所に残る電話中継所の名残に関心を抱く。 続いて訪れたのは、豊橋公会堂。昭和初期に作られた大規模建築だ。左右対称の、凛とした外観。丸いドームを頂く優雅な姿が、愛おしい。 時代を遡って、江戸時代。豊橋市には、吉田宿が置かれていた。吉田城跡にある鉄櫓の眺めも、旅愁を誘う。華やかに輝く天守閣の鯱にも、隠された物語があった。瓦作りの伝統に、旅人は耳を傾ける。愛知県豊川市~豊橋市の文化には、人々の思いがしっかりと宿っていた。